
当センターは、1950年(昭和25年)精神科単科の県立病院として設置された歴史ある病院です。茨城県のほぼ中心に位置し、自然豊かで、患者さんも職員もこころ癒される環境にあります。
昨年、旧友部病院時代に総看護師長だった大先輩のご遺族から、病院に関する歴史的資料を遺品としていただきました。その中に昭和34年、今から60年前に書かれた精神科看護についての文章がありました。
まえがきには「ここに人間社会からのけものにされ、人間であることさえ否定されながら生きている人々がいる。そしてわたしたちも同じ社会に生きているという認識から出発して、何とかそのような人たちを助け、再び希望をもって生きられるようにしたいという素朴ないのりから、一般的な精神科看護の原則をひきだすことができると思います(原文ママ)。」とありました。この他にも知識・技術、看護師の態度についても述べられています。この言葉は、今働いている看護師、これから当センターで働く看護師に「志のバトン」をいただいたと思っています。
看護局では「患者中心の質の高い信頼される看護」を理念とし、患者さん一人ひとりが自律し、希望の実現や幸せな生活が送れるように支援できる看護を目指しています。
そのために必要な看護師の教育として、新人教育・キャリアラダー・マネジメントラダーによる継続教育の充実とスペシャリスト育成などのキャリアアップ支援をしています。
また、精神科看護に大切な「人への関心」をもち、「常に温かい配慮~優しく・易しく・柔らかく・温かく」を心から示していくことが求められます。そのような関わりの中で、患者さんから多くの気づきや学びを得て、看護師としてだけでなく、一人の人間として成長できることが、精神科看護のやりがいと大きな喜びとなります。
看護局理念
茨城県の基幹病院としての役割と使命を自覚し、患者中心の質の高い信頼される看護を提供します。
基本方針
- 患者さんの基本的人権を尊重し、「安全・安心・信頼」の看護を提供します。
- 看護の質の向上のために、学習・教育・研究活動に継続的に取り組みます。
- 精神科医療チームの一員としての責任を自覚し、誇りと品性を持ち、職種間・地域との連携を大切にした看護を実践します。
- 社会情勢や地域の人々のニーズを捉え、必要とする看護が実践できるように最善の努力をします。